転職体験談

パワハラが原因(きっかけ)で保育士を辞めようと思った職場について

パワハラが原因(きっかけ)で保育士を辞めようと思った職場について

保育士を辞めようと思ったきっかけになった職場について、話そうと思う。

この職場では5年勤務したのだが、専門学校を卒業してからずっと続けてきた、保育業務を離れようと思うきっかけとなってしまった。

この記事を書いた人

S.S(28歳)

元保育士
東京都在住
現在はベンチャー企業の人事

子供を晒し物にする職員たち

思えばまず最初の一年目から、「あれ?」と思うことがいくつかあった。

  • メンタルの病気になった職員を「楽な病気だよね、そんなんで休めるなんて」と、さらに追い詰めまくって辞めさせる。
  • 保育業務中に子供の写真をスマホで撮り、それをラインで共有して「変な顔!」とバカにしまくる。
  • 正規職員並みに真面目に仕事している非正規職員を「服がダサい」と理不尽な理由をつけて馬鹿にする。

などなど、今まで勤務してきた職場でもあまり見ない、内部告発したら話題にできるんじゃないかと思える内容もあった。

主任も経営者も見て見ぬふりだし、正直ここでは長く勤務できないな、と最初の一年目で感じた。

それでも、保育の仕事自体は好きなほうだったし、2年目以降は同じクラス担任の職員に恵まれていたこともあり、しばらくは退職せず様子を見ていたのだが、決定的に退職しようと思った5年目は、本当に大変だった。

連絡をいっさい共有しない意地悪な職員

同じクラス担任になった一回り年下の正規職員が、あからさまに態度が悪かったのだ。

この職員は、先述のメンタルの病気の職員を追い詰めたり、保育中にライン遊んでいた張本人の一人だった。

自分のお気に入りだった同年代パート職員と一緒に担任をしたかったが叶わず、私と一緒のクラスになったもんだから、それが気に入らなかったようだった。

とにかく、社会人の基本中の基本である、

  • 報告
  • 連絡
  • 相談

がまったくと言っていいほどできておらず、子供の休み連絡さえ教えてくれなかった。

こちらからしつこく聞くと、やっと面倒くさそうに教えてくれることもあるが、基本は「事務室に行ってきます」と逃げることが多かった。

やむなく私が子供たちに、「今日のお休みってだれか分かる?」と聞いて、誰が休みかを把握する始末。

しまいには、職員全体で共有すべき重要事項が伝わっておらず、何も知らなかった私が主任から注意を受けることもあった。

避難訓練すらサボる職員

保育中も、基本は事務室に行ってしまい、私が一人で保育することもしばしば。

仕事によってはそれも仕方ないのだが、ある日、その職員が事務室に逃げているあいだに避難訓練が始まってしまい、私が一人で子供たち全員を非難させているときでも、急いで駆けつけてくれることもなく、終わり際になってやっと避難場所に現れたのだ。

もちろんお礼の一言もなく、最終的には自分が全員を避難させたかのように、園長に点呼の報告だけしに行っていた。

それでも1年は我慢し、次年度は違う職員とのクラス担当になるだろうと思っていたら、次年度もその職員と一緒のクラスになる事が判明した。

ついに我慢の限界となり、園長に「退職したい」と伝えた。

正しいことが何なのかを理解できない無能な園長

私が秋ごろの自己申告書に「今の仕事はこういった理由ですごく大変です」と訴えていたにもかかわらず、園長はこの事態を全く理解していない。

当該職員をいさめることもなく、私に言った言葉は「そんなこと言わないで頑張りなさい」だった。

1年孤独に頑張ってきたのに、まだ頑張れというのか…』と、経営陣にも失望の念を感じ、あらためて退職しか選択肢はないことが分かった。

元々新規採用職員の募集も数年ない職場だったので、かなり引き留められたのだが、屈することなく、ほぼ無理やり退職の手続きをしてもらう形となった。

引き止めたわりには当該職員に注意することも、話し合いの場を持つこともなく、ただ「もうちょっとだけ頑張ってみなさい」の一点張りだったので、私の心が動くはずはなかった。

ハローワークでは良い求人が見つからなかった

いざ転職先を探そうにもハローワークだと理想の求人が見つからず、転職サイトを利用することにした。

転職サイトは無料で使えるうえに、エージェントと呼ばれる専任の担当者がついてくれるので、ハローワークよりも頼りがいがあった。

専門学校を卒業してからずっと保育士として頑張ってきたが、保育園で働くことに対して強いトラウマを抱えてしまったため、まったく別の業界へ転職しようと決めた。

幸いなことに、未経験でも採用してくれる企業はわりと多く、前から興味があったベンチャー企業を中心に求人を探した。

人事関連の募集をしていた会社に無事内定をもらうことができ、保育士を辞めると伝えてから2ヶ月後には新しい職場で働くことができた。

利用した転職サイトは以下の2つ。

ついてくれた担当者的にはdodaのほうが私には合っていた。

保育園で私が受けていたのは「パワハラ」だった

のちに法律に詳しい知り合いから、当該職員の行動が「パワハラ」であることを教えてもらった。

怒鳴ったり暴力行為が見られなくても、

  • 無視をする
  • 仕事に不利になる行動をとる

ということ自体、立派な「パワハラ」にあたるらしい。

さすがに、元の職場・職員をパワハラで訴える気力もないが、今となっては無理やりにでも離れて本当に良かったと思っている。

今は保育とは全く関係ない職種の会社で勤務しているのだが、パワハラ行為を感じないだけでも本当にありがたい。

あの保育園でこれから働く人のことを考えると、「ご愁傷様です」としかいえないが、職員同士のいざこざで園児を巻き込むのだけはやめてほしい。

保育は命を預かっている現場なので、事故が起きてからでは遅いのだ。

この記事を書いた人

S.S(28歳)

元保育士
東京都在住
現在はベンチャー企業の人事

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